むし歯を再発させないための予防歯科

むし歯を何度も再発している方へ

むし歯の原因は、口内に住む細菌です。ただし、菌の数が多くても活躍しにくい環境なら発生しませんし、逆に菌が少なくても大活躍すれば慢性化してしまいます。当院では、起きてしまった症状のみならず、予防の観点から、生活や口内環境についてもアプローチをしていきます。

むし歯を再発させないために必要なこと

予防に関われる時間のほとんどは、ご自宅で過ごされている時でしょう。医院で行えるのは、必要な情報をお示しすることと、それができているかどうかを定期的にチェックすること。できれば3ヶ月に1回、それが難しいのなら半年や1年に1回でも構いませんので、「細く長い」セルフメンテナンスを心がけてください。

家族全体を通した予防

ご自宅でのメンテナンスを中心に据えた場合、食事内容や歯のお手入れ方法のような「家族の習慣」を把握することが大切です。ぜひ皆さんご一緒に、定期検診を受けてみてください。もし共通項が見つかれば、根本解決へ結び付きやすくなります。

「家族の習慣」をリードしているのは、多くの場合、お母さんです。お母さんのお口を通して、ご両親やお子さんの症状が見えてくる場合がございます。その意味でも、ご家族と一緒にご来院ください。また、妊娠時のアドバイスなども行っております。

唾液検査

唾液検査キット「デントカルト」

唾液中に含まれる菌の種類を測定することで、「むし歯のなりやすさ」がわかります。また、根拠のある治療方針をお示しすることが可能です。このキットは、WHO(世界保健機構)の疫学検査でも使われている、信頼度の高い唾液検査方法です。

唾液分泌量検査

専用のガムをかんでいただいて、口内へ刺激を与えた状態での唾液分泌量を測定いたします。唾液には殺菌力やお口のpHを中和する作用がありますので、むし歯への抵抗性を判断する指標になり得るのです。また、夏場における脱水症状のリスク検査としても参考になります。

唾液の中和機能を計る「デントバフストリップ」

食事をすると、ミュータンス菌などが産出する酸によって、歯のエナメル質が溶けやすくなります。この状態を防ぎ、口腔内を中性に戻してくれるのが唾液です。むし歯にかかりやすい人は、唾液の働きが低い傾向にあります。ご自身の予防力を専用の器具で確認してみましょう。

右の写真では、縦長の帯状をした試験紙の上部が薄茶色に染まっています。これが、患者さんの唾液に反応した「デントバフストリップ」です。その色合いは、背後の色見本にある「low」と「medium」の中間くらい。つまり、唾液の中和機能が「比較的低い」と評価できます。

デントカルトSM(むし歯を発生・進行させるミュータンス菌の培養検査)

むし歯の原因菌であるミュータンス菌の量を測定します。ミュータンス菌は、子育ての時期に母親の唾液を介して感染することが知られています。

右の写真例は、ミュータンス菌の数が「レベル2」に近いことを示しています。比較的普通の状態といえるでしょう。

デントカルトLB(むし歯を進行させるラクトバチラス菌の培養検査)

ラクトバチラス菌は、主に深いむし歯や隙間のできた詰め物・被せ物の周辺などから検出されます。そのほか炭水化物の摂取量が増えると、ラクトバチラス菌も増加する傾向にあるため、患者さんの食事の頻度や摂取量を推測することもできます。

右の写真からは、ラクトバチラス菌の量が比較的多いことがわかり、砂糖や炭水化物の摂取量が少ないことが推測されます。

カリオグラム

「カリオグラム」とは、世界中で用いられている検査結果分析ソフトです。上記の検査結果に、フッ化物、食生活、歯磨きの状況などの判定項目を加えて、むし歯になるリスクをグラフで表示します。この結果を基に、患者さん個人に適した予防プログラムを策定していきます。

歯科技工士との高度な連携

各種検査を通じて、詰め物・被せ物の不具合やむし歯の再発リスクなどが確認できた場合、治療済みの患部を見直してみることも大切です。当院なら院内技工士が直接、患者さんとコミュニケーションを取り、より精密な治療へと反映させていきます。